犠牲を受け入れられるならセミリタイアはできます
あと数ヶ月で退職する予定の40代公務員の男性です。
トレードオフについて書いてみたいと思います。
weblio辞書では「両立し得ない関係性。一方をとると他方を失うということ。」とあります。
身近なところでは、
「時間とお金」:仕事をすればお金を稼げるけど、自由な時間が失われる。
「買い物と貯蓄」:ほしい物に散財すれば、貯蓄ができない。
「健康とファーストフード」:おいしいけど、健康に悪いかも。
「恋愛」や「結婚」:一旦相手を決めれば、新たな出会いはなくなる(あるとややこしくなる)。
すべてその逆もまたしかりとなります。
要するに人生はトレードオフにあふれています。
■「買い物」と「貯蓄」のトレードオフ
僕は30歳手前まで貯蓄がまったくできませんでしたが、セミリタイアに興味を持ってからは、散財より貯蓄を優先しました。
貯蓄のコツは「必要なもの」と「ほしいもの」の線引きを徹底して考えることです。
「ほしいもの」にはきりがない。買うこと自体が快楽になって歯止めがかからなくなることもある。線引きがはっきりしていないと、「必要なもの」だと無意識のうちに誘導されてしまう。
そうは言っても、「必要なもの」を買うだけではストレスになります。線引きがしっかりできれば、あとは「ほしいもの」をとことん絞って資金を集中投下すればいいのだと気づきました。
とことん絞ることが大事なんです。
僕の場合は、毎年の海外旅行や定期的に街に出てランチやカフェをするということでした。
支出面では、お金をかけないために公園をカフェとして利用するとか、固定費を徹底して削減するなどしてきましたので、収入の何割を貯蓄するとか考えたことはなく、自然と貯蓄が増えていきました。
トレードオフで言うと、僕の場合は、いい車や家、時計、服、最新のIPHONE、パソコン、家電などを買うこと、様々な娯楽を犠牲にして、貯蓄を取ったということです。
ただし、犠牲とは言っても「本当にほしいもの=セミリタイアしてからの自由」がはっきりしているとそれほどストレスも感じませんでした。
■「今を生きる」と「後で楽しむ」のトレードオフ
知人に「今楽しまないと」と言われたことがあります。ネットや本でも人生を先送りすると後悔する、今を生きることが大事という話もよく目にします。
その考え方は非常〜によくわかります。先送りした先に人生がないことだってあり得ますし、今しか経験できないことだってあるわけです。
しかし、トレードオフなんです。
自己投資して増やせる人は別ですが、普通はお金を使ってしまうと後には確実に減っているんです。
「今楽しまないと」と言っていた知人は、子どもがたくさんいて、新築の家に、大きな車も購入しました。
「貯蓄はまったくできない。毎月かつかつだ」と言っていました。
もし住宅ローンの金利が急騰したらどうするか、という話になったとき、「上がるはずがない。国がなんとかする」と言っていました。
その人は、間違いなく65歳の定年まで働くのだろうと思います。それは立派だと思いますし、楽しく暮らしているなら素晴らしいと思います。
僕はお金はあまり使わないで、できるだけ楽しく生きられるような工夫をしてきました。
それでもある程度は我慢や先送りが必要なこともあります。長く先送りすればするほど、リスクも高まります。ネットニュースなんかで、それほど高齢でもない人が亡くなられたりするのを目にするとかわいそうだなという思いと、セミリタイアを実現する前にもし自分が・・・と考えると少しヒヤッとします。
だから、いかに早く切り上げるか、そのためには極端にまで集中して、徹底して、期間を定めて取り組む必要があるのだと考えました。
■決断した人生のトレードオフ
最終的に僕は、「サラリーマン・安定・不自由」を捨て、「トレーダー・不安定・自由」を取ることにしました。
今はまだ投資で成功したわけではありませんので、一生裕福に暮らせる資金があるわけでもないですが、やる気さえあればなんとかなる、楽しくやっていけると考えています。
もしセミリタイアを心から望む人がいるなら、絶対に叶えてほしいと願っています。
それでは。